<北水ブックス>

凍る海の不思議

―インドア派研究者の極域奮闘記

野村大樹(北海道大学FSC准教授)著

氷の海の役割や不思議な現象の仕組み、観測・研究の楽しさ、大変さを、ありのまま、ライブ感たっぷりにお伝えします。著者や仲間が撮影した珍しい、美しい、貴重な写真が満載。もちろんオールカラーです。いろんなエピソードを紹介するコラムも興味が尽きません。どうぞ、極域の魅力を存分に味わってください。

書籍データ

発行年月 2021年7月
判型 A5
ページ数 96ページ
定価 1,760円(税込)
ISBNコード 978-4-303-80006-2

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概要

冬になると海は凍る。凍った海を研究するため、氷をかき分けて船が走る。とても爽快だ。海に浮かぶ氷は一つとして同じ形のものはない。そして美しい。ときどき船から氷の上に降りて実際に氷を採取し、さまざまな化学成分、色、味、臭いなども含めて調べ尽くす。時には南極、北極などの極域の海にも出かける。この本では、私がこれまで経験した凍る海での観測研究について紹介したいと思う。凍る海の役割や不思議な現象の仕組みなどをできるだけ噛み砕いて解説するとともに、いろんなエピソードをコラムでお伝えして、観測や研究の実際についてありのままを知ってもらいたい、そんな想いで執筆した。また、観測中に撮影した写真をたっぷり掲載して、現場のイメージをつかんでもらえるよう心がけた。凍る海の神秘に一人でも多くの方に興味を持っていただけたらうれしい。(「はじめに」より)

目次

1 えっ!海が凍る?
2 海の1割を氷が覆う
3 海氷は地球の環境を左右する
4 砕氷船いろいろ
5 海氷の誕生
6 海氷の成長とブラインチャネル
7 極域研究者が大好きなポリニヤとは?
8 海氷の生成と炭素循環
9 氷の主:アイスアルジ
10 北極海から氷がなくなる?!
11 海氷は本当にただのお風呂のふたなのか?
12 氷上のお花畑
13 海に浮かぶ光反射パネル
14 氷上のオアシス:メルトポンド
15 怖い、でも面白いクラックやリード
16 氷は物質の輸送船
17 海氷はお魚を呼ぶ?
18 氷のなかのダイヤモンドを探せ!
19 初めての長期北極海観測
20 グリーンランドへ
21 2度目の長期北極海観測
22 インドア派のための海氷研究方法
23 海氷研究のメッカ:みんな大好きサロマ湖
24 南極からのおみやげ
25 海氷物質循環研究に関する世界的な取り組み

【コラム】
淡水氷と海水氷
観測物資の準備と輸送
美しい氷、かわいい氷、汚い氷、臭い氷
食事事情
観測中のけが
南極海での儀式
氷上観測中トイレ事情
お風呂事情
お酒事情
メガネ問題
寒さ対策
海氷観測と動物
観測メンバー
観測中の休暇
サロマ湖あるある

プロフィール

野村 大樹(のむら だいき)
北海道大学北方生物圏フィールド科学センター所属。准教授。博士(環境科学)。1980年生まれ。愛知県稲沢市出身。学位取得後、国立極地研究所、ノルウェー極地研究所、北海道大学低温科学研究所、北海道大学大学院水産科学研究院を経て、現職。北極海、南極海、オホーツク海の海氷を対象とした観測研究に従事。専門は海氷生物地球化学。インドア派。