<北水ブックス>

北海道の磯魚たちのグレートジャーニー

宗原弘幸 著
写真協力 佐藤長明

北海道の磯魚たちは、いつ、どこからやってきたのか。さまざまな試練をどのようにして乗り越えて、生き残ってきたのか。その謎を解明するために北太平洋各地の海を潜った調査の様子と、魚たちの興味深い生態を紹介する。水中カメラマン佐藤長明氏撮影の40数枚を含む160枚を超えるカラー写真を掲載。10本の動画も視聴できる。

書籍データ

発行年月 2020年4月上旬
判型 A5
ページ数 128ページ
定価 本体1,800円+税
ISBNコード 978-4-303-80004-8

目次

第1章 北海道に棲む磯魚たちのルーツと旅路
 北海道の魚類相
 磯魚たちの生物系統地理
 磯魚たちの種分化過程

第2章 ロシア沿海州の旅―北海道の原風景を求めて
 ロシア科学アカデミーを訪れる
 海洋保護区、ペリス島を潜る
 好奇心そそるカジカたちの多様な交尾行動
 波打ち際はケムシカジカの卵でいっぱい
 ホッケのなわばり争いで知った集団的自衛力
 近くて遠かった日本海の対岸

第3章 北太平洋東海岸の旅―北海道の磯魚たちの故郷
 カジカたちのグレートジャーニーと日本カジカチームの旅
 会いたかったライバル、スケーリーヘッド
 進化のメインエンジンは精子競争
 カリフォルニアの青い空と小麦色のハンター

第4章 アラスカの旅―磯魚たちのオアシスで憩う
 初めての海外旅行はアラスカの海
 アリューシャン列島はカジカたちの通過点
 アラスカから日本まで―カジカたちの旅路
 北極圏へのパスポート―不凍タンパク質遺伝子

第5章 カムチャツカの旅―北海道への分岐路
 最果てではなかったカムチャツカ
 カムチャツカで出会った稚魚たち
 ナメダンゴの分子時計

第6章 スジアイナメにみるゲノムのグレートジャーニー
 稚魚が旅するアイナメ科魚類
 日本にたどり着いたアイナメたちの混沌
 北海道の海で起きたアイナメたちの種分化
 旅をするゲノム、それは半クローン
 クジメからアイナメに乗り換えた半クローン、それってどういうこと?

第7章 北海道に漂着する磯魚たち
 サンプリングマシーンの開発
 稚魚コレクター
 旅するチャレンジャー
 進行形のサクセスストーリー

第8章 日本列島、島めぐりの旅―カジカを求めてどこまでも
 浅海域で見つかる新種の小型カジカたち
 温帯性カジカを探して島めぐり
 ミッシングリンクをつなぐ旅

第9章 いまを旅する磯魚たち
 磯焼けに追われる磯魚
 人工礁に集まる磯魚

プロフィール

宗原 弘幸(むねはら ひろゆき)
北海道小樽市生まれ。北海道大学大学院水産学研究科博士課程修了。北海道大学北方生物圏フィールド科学センター臼尻水産実験所所長・教授。
著書:『カジカ類の多様性―適応と進化』(共編・共著、東海大学出版会)、『ReproductiveBiologyandPhylogenyinFishes』(共著、SciencePublishers)、『遺伝子の窓から見た動物たち―フィールドと実験室をつないで』(共著、京都大学学術出版会)、『魚類の社会行動3』(共著、海游舎)、『魚の自然史』(共著、北海道大学図書刊行会)など多数。

佐藤 長明(さとう ながあき)
宮城県志津川町(現南三陸町)生まれ。宮城県南三陸町と函館市南かやべ地区にて、ダイビングサービス「グラントスカルピン」を経営する北海のカリスマガイド。2000年に南三陸店オープン(2011~2019年まで震災により休店)、2013年より北海道大学臼尻水産実験所の隣接地に函館店オープン。『世界で一番美しいイカとタコの図鑑』、『日本クラゲ大図鑑』、『日本のハゼ』、『本州のウミウシ』など、多数の図鑑に写真提供。その他テレビ番組「ダーウィンが来た!」、「さわやか自然百景」などに撮影協力。社名は自身が野外で初めて繁殖行動を観察したクチバシカジカにちなむ。
http://gruntsculpin.com/