Google Appsの教科書

中田平・後藤昌人・加藤久昭 著

2009年末にロサンゼルス市が採用するなど、クラウドコンピューティングを代表するものとして注目を集めているGoogle Apps。本書では、金城学院大学にAppsを導入した著者らが、その豊富な経験を元に、組織の管理者として、組織のなかのユーザーとして、そして個人として、Appsを導入し使いこなすためのノウハウを紹介する。

書籍データ

発行年月 2010年3月
判型 B5
ページ数 200ページ
定価 2,640円(税込)
ISBNコード 978-4-303-73464-0

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概要

検索エンジンから始まったGoogleがGmailを提供し、Googleビデオ、Googleドキュメントを発表し、次々に既存のアプリケーションを浸食してきたのですが、私が本当にGoogleの威力を実感したのはGmailでした。2007年4月、日本大学がメールサービスをGmailに移管することに踏み切ったことは、大学の情報基盤の責任者だった私には大きな衝撃でした。電子メールは10年以上前からコミュニケーションツールとして大学における基幹システムとなっていました。電子メールはユーザーにとっては手紙と同じように届いて当然で、24時間ノンストップサービスが前提です。最近はウイルスやスパムメールなどへのセキュリティ対策が大学に突きつけられた重圧になってきています。しかも、残念なことに、最近の学生は携帯メールの利用が圧倒的大多数で、大学の電子メール・アドレスを利用するのは就職試験時期にエントリーシートのためにだけといった始末です。学生が使ってくれない基幹サービスとしての電子メールは、大学にとって効率の悪い負担となってきていたのです。

2008年7月、私は勤務する大学にGoogle AppsのEducation Editionを導入しました。教職員、学生含めて約6000人のアカウントを全学アカウント管理システムと統合させることにより、Gmailとの一元化を図りました。また、GoogleメールサービスをKmailと名付けて、教職員、学生ともに全学で運用を開始しました。これによって、幸いなことに、これまでのホスティングサービスと比較してコスト面において相当額の削減になったばかりか、ウイルスやスパムなどへのセキュリティ対策も万全になりました。また、Gmailの携帯メールサービスで学生のウェブメール利用促進も期待されています。

私立大学がGoogle Appsを採用する理由は単に経済的なものばかりではありません。メールボックスごとに7GB以上の容量を持ち、強力なウイルス駆除とスパム検出を備えたGmail、グループウェアとして授業の時間割などのスケジュール管理や講義室などの施設予約ができるGoogleカレンダー、文書や表計算などのファイルを共有し複数人で同時に編集できるGoogleドキュメントなど、さまざまなアプリケーションが提供されているからです。こうしたサービスを利用するためには、通常は有料の商用アプリケーションが必要となりますが、Googleは教育機関に対してはすべて無料で提供してくれます。私たちは、Googleのサービスを徹底的に利用したらどこまでのことができるようになるのか、という実験をこの本の中でしてみたいと考えました。大学やその他の組織でGoogle Appsをすでに採用している場合は、その利用法に通じてもらえばありがたいと思います。また、あなたの所属する組織がGoogle Appsを採用していなくても、あなた自身が管理者として手を挙げてStandard Editionを導入すれば、たとえ小さな組織でもGoogle Appsの提供する全部のサービスを利用することができます。もしそれも無理だという場合は、あなた個人でGoogleアカウントを取得してGoogle Appsを個人で利用することができます。ですから、本書は組織の管理者としてGoogle Appsを導入する人のために、組織のなかのユーザーとしてGoogle Appsを使いこなしたい人のために、個人でGoogle Appsを含むGoogleのすべてのアプリケーションを使いこなしたい人のために、そのノウハウを紹介したいと思います。

Googleは今や、教育機関だけでなく、公共機関やNPOにもEducation Editionの無料使用を認めるという方針を打ち出しました。私たちは本書を公共サービスや教育サービスに奉仕している人たちや中小企業やベンチャー企業でがんばっている人たちに送るエールだと考えています。(「はじめに」より抜粋)

目次

第1章 Google Appsの導入
     1.1 Google Appsの本格的デビュー
     1.2 Google Appsの導入手順
     1.3 ユーザーとグループ
     1.4 ダッシュボードとドメインの管理

第2章 Google Appsコミュニケーションツール
     2.1 Gmail
     2.2 Googleカレンダー

第3章 Google Appsコラボレーションツール
     3.1 Googleドキュメント(アプリケーション群の総称)
     3.2 Googleドキュメント(ワープロ)
     3.3 Googleスプレッドシート
     3.4 Googleプレゼンテーション
     3.5 Googleフォーム(オンラインアンケート作成ツール)
     3.6 Googleビデオ
     3.7 Googleサイト

第4章 広告とアドミン系管理ツール
     4.1 Google Analyticsとは
     4.2 Analyticsの基本設定
     4.3 レポート
     4.4 分析したあとの小さな対策

第5章 Googleパック,GoogleアカウントおよびiGoogle
     5.1 Googleパック
     5.2 Googleアカウントの取得
     5.3 iGoogle

第6章 クリエイティブなユーザーのためのアプリケーション
     6.1 Picasaウェブアルバム(写真管理ツール)
     6.2 Blogger(ブログツール)
     6.3 YouTube
     6.4 Insight(YouTube解析ツール)

第7章 Google SketchUp
     7.1 Google SketchUpを活用するメリットと狙い
     7.2 Google SketchUpを始めよう
     7.3 プラグイン
     7.4 イマジネーションを鍛えるソフトウェア
     7.5 Google 3Dギャラリー
     7.6 Google Earthへのモデル配置

第8章 その他のGoogleサービス
     8.1 Googleグループ
     8.2 検索サービス