<マリタイムカレッジシリーズ>

キャリアデザインノート

―海技士へのあゆみ

商船高専キャリア教育研究会 編

商船系高専の商船学科の学生が、入学してから卒業するまでの5年半を記録し、目標までの道のり、方向性を自覚するためのノート。学業の成績や課外活動、練習船実習などの記録を書き込むことができ、資格の取得方法や勉強の参考となる図書を紹介。就職先や進学先に示す“あゆみ”として、最適である。 [2021年2月、2版発行]

書籍データ

発行年月 2019年4月
判型 B5
ページ数 144ページ
定価 1,760円(税込)
ISBNコード 978-4-303-11535-7

概要

海技士を志す学生たちへ。このキャリアデザインノートは、自分が進むべき方向に歩んでいくために、その指針と判断材料を示すためのものです。さらに、自分が進んできたその軌跡を刻むことで、自分の現在地を知り、目標までの距離や方向性を自覚してもらうためのノートです。ぜひ、丁寧に活用してください。多くの先生方、先輩方の話を聞いてこの高専の5年半を歩んで行ってほしいと思います。
 第1章では、「高専とは」、「商船学科とは」何かを理解し、これから5年半学んでいく構造を理解していきます。また、学校でただ授業を聞くのではなく、なぜこの科目を学ばなければならないのかをしっかり理解してください。
 第2章では、第1章で理解した学ぶべき科目とその成績や出席状況を自己記録として残しておきましょう。先生方の成績だけではなく、自己評価も併せて記載しておきましょう。5年生では卒業研究もあります。就職先でよく聞かれるので、簡単にまとめておきましょう。
 第3章では、校内練習船と海技教育機構での練習船実習についての記録です。海技士になるために必要な練習船の実習記録をしっかりと付けていきましょう。いつ、何を、どこで学んだのか明確に記録を付けることによって、一度行った実習を再度行うときに自分はどれほど理解していたのかがわかると思います。
 第4章では、学校の授業や実習だけではなく、クラブ活動や各種委員会活動の記録を付けます。コミュニケーション能力を身に付けるためには大変重要な活動の一つです。これらも一つ一つ記録して、なんとなく行っているのではなく、目的意識を持って行いましょう。
 第5章では、就職・進学について考えていきましょう。入学して4年後の5年生になる頃には就職先や進学先を決定しています。そのため、低学年からしっかりとした準備が必要です。OB・OGの講演会や就職説明をしっかり聞いてまとめる癖をつけましょう。
 第6章では、君たちの健康チェックを行います。海技士は、心身ともに健康であることがまず求められます。船上では少ない人数で仕事をしているため、健康上の理由で仕事ができないとなると他の人に多大な重責がかかります。まず健康であることが海技士には求められます。
 第7章では、これまでのノートに記載された項目を理解するための参考資料が入っています。入学・卒業要件、各種講習、資格の取得方法等が詳細に記載されています。最後には、君たちの指南書となるマリタイムシリーズが紹介されているので、勉強の手助けとして活用してください。詳細な説明を必要とする内容は、QRコードにまとめました。ぜひ一度、自分のスマートフォン等で見てください。(「はじめに」より抜粋)

目次

第1章 高等専門学校・商船学科での学び方
 1.1 晴れて入学
 1.2 高等学校の仕組み
 1.3 一般高専の仕組み
 1.4 商船学科の仕組み
 1.5 海技士免許の取得条件
 1.6 学校の教育理念や教育目標、商船学科の教育目標
 1.7 3つのポリシー
 1.8 商船学科・航海コースと機関コースのコース分け
 1.9 商船学科・航海コース/機関コースの科目系統
 1.10 最後の6ヶ月実習(後期・長期実習)へ

第2章 学業成績の記録
 2.1 単位について
 2.2 必修科目と選択科目について
 2.3 各学年の成績の記録
 2.4 成績記録のまとめ
 2.5 卒業研究の記録

第3章 海技士に必要な知識と技能
 3.1 海技士としてのキャリアモデルの特徴と概要
 3.2 海技士キャリアモデルの重要なポイント
 3.3 実験実習等の記録
 3.4 免許講習の記録
 3.5 校内練習船主要目
 3.6 校内練習船実習の記録
 3.7 長期実習船 練習船主要目
 3.8 長期実習の記録

第4章 課外活動の記録
 4.1 資格(海技士・無線等)
 4.2 資格(TOEIC・英検)
 4.3 海外研修・渡航歴
 4.4 クラブ活動
 4.5 委員(クラス委員、寮生会、学生会)
 4.6 ボランティア等の活動
 4.7 表彰やその他の特記事項

第5章 就職・進学
 5.1 就職の流れ
 5.2 履歴書
 5.3 企業調査
 5.4 大学・高専専攻科調査
 5.5 インターンシップ
 5.6 企業訪問
 5.7 講演会

第6章 健康状態
 6.1 健康状態表
 6.2 インフルエンザの予防接種

第7章 参考資料
 7.1 入学要件(身体基準)・卒業要件
 7.2 免許講習
 7.3 無線関係資格の手続きに必要な書類・養成課程等
 7.4 船舶衛生管理者資格及び講習
 7.5 海技士―国家試験と受験方法―
 7.6 参考図書(マリタイムカレッジシリーズ)
 7.7 ビザ申請手続きに必要な書類及び期間
 7.8 STCW条約とその改正
 7.9 JMETS大型練習船実習

プロフィール

第1章 中谷俊彦(富山高等専門学校)
第2章 鎌田功一(鳥羽商船高等専門学校)
第3章 大内一弘(広島商船高等専門学校)/山口伸弥(大島商船高等専門学校)
第4章 鎌田功一
第5章 村上知弘(弓削商船高等専門学校)
第6章 村上知弘
第7章 湯田紀男(弓削商船高等専門学校)
編集幹事 村上知弘