造船幾何学

―造船設計の基礎知識

慎 燦益 著

造船設計の根幹を成す「船体線図」の概念とその描き方および排水量等計算法について理解できる入門書。造船技術者を目指す学生や船体基本設計の初心者が「船体線図」の概略を理解し、その描き方の大まかな流れを理解できるよう、「造船幾何」について、できるだけ図示しながら平易な文章にまとめた。

書籍データ

発行年月 2013年2月
判型 B5
ページ数 200ページ
定価 本体3,500円+税
ISBNコード 978-4-303-52820-1

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概要

 本書は、造船技術者を目指す学生あるいは船体基本設計の初心者が「船体線図」の概略を理解し、その描き方の大まかな流れを理解できるよう、「造船幾何」についてできるだけ図示しながら平易な文章にまとめている。また、排水量等の計算式には微分積分学の知識を必要とするが、ここでも数学的な記述だけでなく実際的な計算式として平易に表し、計算方法の流れやその結果と排水量等曲線との関係が理解できるよう努めた。
 すなわち、本書は、船体形状を表示する主要寸法の定義、「船体線図」の特徴・役割、船体の形状・肥脊、「船体線図」の描き方および排水量等の計算法と曲線図についてできるだけ図示して詳細に説明し、造船学を学ぶ上で、あるいは造船設計を行う上で知っておくべき基礎的知識について記述していることから、「造船幾何学」とした。
 本書を学ぶことで、船毎に個々の曲線美を持つ船体がいかなる幾何学的な思考に基づいて設計されたかが分かる。また、設計時に図面化された「船体線図」において、全ての点と線が互いに寸分の狂いもなく整合性の取れたものになっていることが分かる。更に、与えられた条件の下で「船体線図」の描き方を知り、得られた「船体線図」の曲線群が与える値を用いて、船の排水量を含む必要な諸量を計算する方法を理解することができる。そして、計算式を用いた計算結果を排水量等曲線として表示し、諸曲線の持つ意味を理解することで、船体の持つ流体静力学的な性質が分かる。
 本書は、造船設計の根幹を成す「船体線図」の概念とその描き方および排水量等計算法を理解して頂くための入門書としてまとめたものであり、これから造船技術者を目指す若い学生や造船所での設計初心者の教育に役に立ち、造船学の学問体系の維持・発展に貢献できればこの上ない幸いである。(「はしがき」より抜粋)

目次

第1章 主要寸法と船体線図
 1.1 船体線図の概略
 1.2 水線、中央部と中心線、基線
 1.3 船の長さ
 1.4 スクエアステーション・縦線
 1.5 甲板線
 1.6 船の幅
 1.7 船の深さ
 1.8 船の乾舷
 1.9 船の喫水
 1.10 船体線図

第2章 船の肥瘠
 2.1 船の形状と肥瘠
 2.2 方形係数
 2.3 中央横断面積係数
 2.4 柱形係数
 2.5 水線面積係数
 2.6 竪柱形係数
 2.7 肥瘠係数相互間の関係

第3章 船体線図(ラインズ)の描き方
 3.1 計画船と基準船
 3.2 プリズマティック曲線の特徴
 3.3 プリズマティック曲線の描き方
 3.4 船体線図(ラインズ)の描き方

第4章 排水量等計算と曲線図
 4.1 船の重さと浮力
 4.2 アルキメデスの原理
 4.3 船体線図と幾何学的諸量
 4.4 排水量等曲線図
 4.5 排水量等曲線図のチェックポイント