これだけは覚えよう基礎電気数学

星野博司・藤森成一・岡部昭三 著

工科系学生向けの電気数学(複素関数論)の入門書。単に応用できさえすればよいという安易な考えは避け、できるだけ考える道筋を示すことにより、数学的素養を身につけ、将来への発展につながるよう配慮。
[2001年4月、2版発行]

書籍データ

発行年月 1998年4月
判型 A5
ページ数 160ページ
定価 本体1,900円+税
ISBNコード 978-4-303-72350-9

概要

 工学の世界では、数学は必須の学問であるといわれて久しい。しかし、数学者の講ずる数学と工学者・技術者の要求する数学とでは少し違う。両者の違いは、数学者は公理から出発して論理の構築を目指す数学の展開を教えようとするのに対し、工学者は工学的な対象を客観的にモデル化し、そのモデルを数式で表現して、解を見つけていこうとする。すなわち、数学を道具として使おうとする。しかし現代のようにモデルが複雑化し、考える対象が多岐にわたると必然的に統一的な見解が必要になってくる。そこでは、工学にとって必須の道具である数学も、その考えかたや論理性を理解しないと十分に使いこなせないことになる。
 本書は、将来の発展性を考慮して、数学的素養を少しでも身につけてもらうことを目標に置いて編纂した。工学は応用が重要であることから、抽象的な数学の考えかたの理解を助けるために、各章の終わりにできるだけ基本的な演習問題を配することにした。
 単に応用ができさえすればよいという安易な考えは避けることにし、できるだけ考える道筋を示し、将来への発展につなげられるように配慮した。(「はじめに」より)

目次

第1章 ベクトル代数
 1.1 ベクトル空間
 1.2 有向線分ベクトル
 1.3 座標空間
 1.4 部分ベクトル空間
 1.5 ベクトルの1次独立
 1.6 ベクトル空間の1次変換
 1.7 行列
 1.8 スカラー積
 1.9 長さと角
 1.10 ベクトル積
 1.11 ベクトル積の性質
第2章 複素数
 2.1 複素数の定義
 2.2 複素数の公理論的定義と性質
 2.3 複素数の大小関係
 2.4 複素数の共役
 2.5 複素平面
 2.6 複素平面と無限遠点
 2.7 点集合
第3章 複素数列
 3.1 複素数列
 3.2 複素級数
 3.3 関数の極限
 3.4 関数の連続性
 3.5 関数列
 3.6 関数項級数
第4章 複素微分と複素積分
 4.1 微分可能性
 4.2 複素積分
 4.3 関数の展開
 4.4 留数定理
 4.5 特異点
 4.6 実積分計算への応用
第5章 ラプラス変換とラプラス逆変換
 5.1 ラプラス変換
 5.2 ラプラス逆変換
 5.3 デルタ関数の像関数
 5.4 展開定理