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Tesco顧客ロイヤルティ戦略
C.ハンビィ/T.ハント/T.フィリップス 著 大竹佳憲(日本NCR・寺子屋プロジェクト塾頭)監訳 A5・336頁・定価(本体3,000円+税) ISBN978-4-303-73425-1 初版2007年9月発行/初版2刷2008年5月発行
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| 概 要 | |
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本書の原題は『スコアリング・ポイント』であるが、企業として大きな成功を収める上でTescoがいかに顧客情報を活用したかについて書かれている。誕生から12年のうちに英国での市場シェアを倍増する大きな要因の一つとなったクラブカードについて洞察し、重要な示唆を与えてくれる。多くの企業がビジネスの核は顧客にありと明言し実践しているが、残念ながら真に顧客を理解し、費用対効果を測定しながら運用されている事例は極めて少ないのが実情である。本書は、Tescoはそんな数少ない成功企業の一つだということを明らかにしてくれる。 TescoのCEOであるTerry Leahy卿は自社のロイヤルティ・プログラムを評して「クラブカードの目的は、顧客の生涯のロイヤルティを獲得し、育てることである」と述べている。短期でなく生涯のロイヤルティ! この壮大な目標は、顧客データを極限まで活用することによってのみ達成が可能なのである。 Tescoの存在を際立たせるのは、同社がクラブカードから流入する膨大なデータを顧客マトリックスを通して洞察し、ビジネスの様相を測定している点にある。基本的な取引データ情報の活用だけでなく、マネージメント層も「オーガニックの新商品を投入したら、顧客により良い価値を提供できるだろうか?」「棚陳列を撤去したらどうだろう?」といった多くの問い掛けを絶えず行う。Tescoはレモンを搾るように比類なき効率をもってデータから情報を搾り出しているが、どのようにそれらを行い、ビジネスの現場で活用しているかを、ぜひ本書を読み進んで理解していただきたい。 クラブカードでもう一つ特徴的なのは控え目である点で、その基本的な特典は3カ月毎にステートメントで郵送される買上金額の1%の払い戻しである。カードを利用した値引や複数価格設定などの派手な価格プロモーションよりも、控え目な「毎回少しだけのおまけ」というのが言外のメッセージなのである。継続的に顧客の評価を得ることを可能にし、長期的なロイヤルティを強めるものの対価として、この1%の特典プログラム(カード不使用と非回収分を考慮した後の実際の費用比率は売上に対して実質0.74%)は安いものであるという信念を同社は持っている。 Tescoはクラブカードの価値の核心は「顧客のことを他の誰よりも理解すること」としているが、この本を読んで彼らがどのようにそれを達成しているのか、そしていま、なぜTescoが世界で最も偉大な流通業企業の一社として認められているのかを知っていただきたい。(ブライアン・P・ウルフ「日本語版発刊に寄せて」より) | |
| 目 次 | |
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第1章 ロイヤルティへの疑問 1.1 はじめに 1.2 ロイヤルティとは 1.3 成功の秘訣 1.4 顧客ロイヤルティは本物か 第2章 ロイヤルティは割に合うか 2.1 ロイヤルティ・マーケティングの経済学 2.2 ゼロサム・ゲーム 2.3 ロイヤルティ・スキームの基礎 2.4 4つのロイヤルティ「通貨」 2.5 ロイヤルティ・プログラムは割に合うか 第3章 クラブカードの試行 3.1 試行 3.2 Tescoとロイヤルティの歴史 3.3 オメガ・プロジェクト 3.4 ロイヤルティのDNA 3.5 顧客再発見 第4章 クラブカードの全国展開 4.1 全国展開 4.2 スピードの要求 4.3 電子的グリーン・スタンプが受け入れられる 4.4 なぜ立ち上げは成功したのか 第5章 クラブカードの戦い 5.1 クラブカード効果 5.2 ロイヤルティ契約 5.3 最初の四半期のメーリング 5.4 ゼロサム効果を待つこと 5.5 データを知識に変換 第6章 ああ、愛しきデータ 6.1 消火ホースから水を飲む 6.2 顧客ロイヤルティを測る 6.3 データウェアハウスにおける問題点 6.4 ウェアハウスの活用 6.5 Tescoがデータについて学んだこと 第7章 年4回のクリスマス 7.1 Worcester市のバナナ男 7.2 メーリングの経済学 7.3 クラブカード・ステートメントの審査 7.4 認可されたお金の印刷 7.5 Tescoがメーリングから学んだもの 第8章 クラブカード・マガジンの発行 8.1 クラブカード・マガジン 8.2 マガジンのセグメンテーション 8.3 マガジンを新鮮に保つこと 第9章 顧客のセグメンテーション 9.1 5年間の仕事 9.2 データが解決する5つの問題 9.3 ロイヤルティ・キューブ 9.4 顧客の食生活を知る 9.5 買物かごはバケツになる 9.6 バケツはライフスタイルになる 第10章 ライフスタイルが習慣になる 10.1 すべてのデータを使う 10.2 転がるボール 10.3 買物習慣 10.4 ビッグ・ブラザー 10.5 セグメントのやり方 第11章 銀行業への参入 11.1 クラブカードPlus 11.2 銀行を超える銀行に 11.3 Tesco銀行 11.4 Sainsbury'sの反撃 11.5 銀行業の新しい方法 11.6 新しいビジネスにおけるクラブカードの効果 第12章 サブクラブから学んだもの 12.1 絆の強化 12.2 インナー・サークル 12.3 ベビー・クラブ 12.4 クラブカードとサブクラブ 12.5 Tescoがサブクラブについて学んだこと 第13章 クラブカードDeals 13.1 クラブカードのパートナー 13.2 単独か、共有か、外部委託か 13.3 初期のクラブカードの提携 13.4 クラブカードDeals 13.5 DealsはFreetime社へ 第14章 インターネット・ショッピング 14.1 ホーム・ショッピング業の構築 14.2 インターネット上のTesco 14.3 現実の顧客、現実の店舗、現実の利点 14.4 はじけなかったバブル 14.5 オンラインではどのように異なるのか 14.6 非食料品のインターネット小売業者になる 14.7 クラブカードはどのようにTesco.comを手助けしたのか 第15章 未来への5つの挑戦 15.1 10年間 15.2 クラブカードは世界的なスキームになりうるか 15.3 クラブカードは英国で最も普及したロイヤルティ・プログラムであり続けることができるか 15.4 クラブカードは販売促進をより有効にできるか 15.5 クラブカードは即時に報酬を出せるか 15.6 クラブカードはTescoの取引先メーカーを手助けできるか 15.7 更新された顧客との契約 |
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