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スキルの本質とナレッジマネージメント
これからのSEとIT組織 占部 嘉昭 著 A5・232頁・定価(本体2,400円+税) ISBN4-303-66220-8 初版2003年7月発行 ![]() ![]()
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| 概 要 | |
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西暦2000年対応で世の中が大騒ぎしているころ、筆者はオフィスコンピューターを利用した業務システムを管理・運用している小規模な情報システム部門に出向していた。システム部門の要員は20数年の経験を要する管理職を筆頭にわずか数名であった。この要員が小規模開発からシステムの運用・保守、ネットワークやLANの管理・運用まですべて自前で管理し、大過なく情報処理サービスを行っていた。
このシステム部門でも、業務システムはCOBOLを使用しており、当然のことながら2000年対応に追われ残業の毎日が続き、その中で一つの事件が発生した。2000年の変換を行う際、特定の数値データの変換が正しく実施されなかった。COBOLの経験者であれば簡単に理解できる数値項目の定義の方法と、データの保管の形式にその原因があったが、これを理解できる要員が誰もいなかった。そのため手探りで解決策を考え出し2000年対応を進めてきた。この話を管理職から聞いた時、筆者は過去の経験から、その原因を直ちに突き止め解決索を施すことができた。この事実から、たとえCOBOLの経験が20数年あろうと、スキルは身につかないという厳しい現実が浮かび上がってきた。 一方、出向前は情報システム部門のSE教育を担当し、SE教育制度の制定と運用・管理を行ってきた。その中で、SEのスキルとその評価に頭を悩ませ、本書で紹介する人材育成制度を自ら提案し、トップの承認を得て企業内で運用してきた。この制度でもやはりスキルの評価に対し、運用面で問題が発生した。人材育成制度上で何を学習させるかということは、簡単に結論がでるが、どうやってスキルを獲得させるかは、この時は全く結論が出なかった。 したがってスキルの獲得方法と評価システムは筆者の長年のテーマとして、引き続き研究・考察を続けていた。幸い職場も変わり、リフレッシュした気持ちで、業務についたとき、前述したスキルの事件に遭遇し、ここでスキルの本質がやっと見えてきた。情報システム関係者が、これまで「スキル、スキル」と言っていたものの実態は、個人の能力であり、個人の能力は定量的に評価することは困難であるという現実である。 企業が評価しているスキルは単なる技術知識であり、これは評価できる。しかし、この評価とSEの実力は全くリンクしないため、SEの育成やプロジェクトの遂行に問題が広がり、あちこちで歪や軋轢が発生していることに気が付いた。この問題を解消するためには、スキルの本質を理解し、SE個人のスキルを直接アップさせるしかないが、残念ながら、この解決策を提示している書籍はどこにも存在していなかった。これが本書を上梓することになった動機である。(「はじめに」より) | |
| 目 次 | |
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第1章 SE養成の難しさ
1-1 管理職SEの嘆き 1-2 SE教育の現状 1-3 SE教育のなりたち 1-4 国が提示したカリキュラムと国家試験 1-5 メーカー等の教育プログラム 第2章 企業の教育制度 2-1 システム部門の課題 2-2 これまでの教育制度 2-3 新教育制度の提案 第3章 破綻したOJT 3-1 OJTとは 3-2 これまでのOJT 3-3 現在のOJT 3-4 OJTはもはや不可能 第4章 「動かないコンピュータ」の原因は何か 4-1 原因の第一は経営戦略 4-2 原因の第二はSE教育 4-3 動かないコンピュータと経営者の責任 4-4 甘い見積もりと無責任な請負 4-5 SEの不用意な「できない」発言 4-6 「動かないコンピュータ」の責任はSEだけではない 第5章 SEのなすべき仕事 5-1 SEの仕事の実態 5-2 DOA手法でSE業務の分析 5-3 システムはSEのスキルの現れ 5-4 SEの仕事のやり方 第6章 スキルとは何か 6-1 従来のスキルを獲得させる方法 6-2 スキルの評価は間違い 6-3 ノウハウこそがスキル 6-4 ノウハウの獲得プロセス 第7章 何を管理するか 7-1 業務経歴と成果物 7-2 業務経歴のエンティティー 7-3 成果物の評価 7-4 成果物と「動かないコンピュータ」の関係 7-5 成果物とノウハウのナレッジマネージメント 7-6 ナレッジマネージメントで管理するもの 第8章 新しいSE教育システム 8-1 カリキュラムを考える 8-2 ノウハウの教育 8-3 「分析する」カリキュラム 8-4 「設計する」カリキュラム 8-5 「開発する」カリキュラム 8-6 「改訂する」カリキュラム 8-7 「管理する」カリキュラム 第9章 究極のIT組織とSEの未来 9-1 企業内IT部門の組織 9-2 SEが目指すもの・育成目標 9-3 ベンダーSEの育成目標 9-4 行動指針:「いそがしい」「できない」は禁句 9-5 組織対応:危機管理と政治的パフォーマンス 9-6 ナレッジマネージメントチームの使命 9-7 暗黙知を制し,ITを制す |
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